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機械工学科:平成27年度後期分の授業改善アンケート集計結果と改善対策について

平成27年度後期分の学科授業改善アンケートの集計結果を分析し,その改善対策をまとめましたので,報告いたします.自由意見につきましては下記のリンクからご覧いただけます.(参考:機械工学科の教育改善について)

1.学科としての教育改善の報告

(1)アンケート分析結果

  1. 平成27年度後期の授業改善アンケートの評価をみる限り,問題は無いことが確認された.
  2. 今年度の授業では,アクティブラーニングの活性化のために,授業中の演習の時間を長くしたり,考えさせるための工夫をしたり,あるいは,PBLを取り入れた先生方が少なからずいた.また,来年度から導入するクォーター化の準備として,講義と演習の日を分けて授業を進められた先生もいた.学生に考えさせる演習を実施した先生方からのコメントとしては,考えることに慣れていない学生(2年生)の理解度と満足度は低下する傾向にあると書かれていた.リテラシーが低い,学習意欲(学びの習慣)が高くない,あるいは,自己効力感が低い学生は,答えを要求する傾向にあり,演習をさせても知識の定着の効果は低い可能性が高いと予想される.機械工学科では,学生が学習に興味を持つように,公式の導出を丁寧に行うことにより機械工学の考え方を修得させるようにしている.これまで,1年次に工業力学,基礎設計製図,機械工作概論,機械工作実習等を配置し,機械工学科の教員がリテラシーの育成のために尽力してきた.最近では工学リテラシーを新設し,さらなる基礎教育の充実に努め,系統的な基礎教育による自己効力感の向上から学習意欲の向上へと繋げてきたが,主体性のなさと演習体験の乏しさから機械工学科で実践している教育が学生に受け入れられていないケースも少なからず存在すると考えられる.
  3. 自由意見を多数いただき,改善するべきことは改善することになった.
  4. 教室に関する意見がいくつかあった.改善できることに関しては,対処していくことになった.

(2)アンケート公開方法

例年通り,機械工学科のHPに本報告結果と自由意見の回答を掲載する.

(3)学科の教育改善検討会議の概要報告

平成28年1月~2月の期間中にシラバス検討会議を系統別に行い,受け入れ学生のレベル,教育到達目標,成績評価方法,授業内容,および,試験問題のマッチング確認を行った.

(4)学科の教育改善の具体策

  1. アクティブラーニングの実質化に向けて,よりよい実施方法の構築を行うために,学科の教員の実施例を教室会議で報告し,検討していくこととした.
  2. 本年度は,JABEEに準拠した教育改善を行う目的で,総合評価方法を作成した.来年度から,学生に周知し,学生の系統的な履修を促すための資料となるように利用していく.
  3. 卒業研究ルーブリックを作成し,機械工学科のHPに掲載したが,引き続きその評価方法の妥当性を検証し,必要に応じて改善していく.
  4. CAP制導入の影響を引き続き観察する.
  5. TAP制導入の影響を引き続き観察する.
  6. クォーター制導入の影響を観察する.
  7. 設計関係の授業改善の一環として,関連学科とCAD導入の検討をするとともに,リニューアル予算でのCAD購入を進める.
  8. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの工作機械のリニューアルを進める.
  9. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの新規職員の採用を進め,機械工作実習の演習科目数の維持に努める.

2.工学部教務委員会への提案

(1)共通問題の指摘

  1. 学生の修学・就業意欲が年々低下していることが懸念される.また,入学生の学科専門科目との適性の欠如が年々顕著になっている.
  2. 研究と教育の両立のためには,年間を通じた学会への参加や研究思考の継続が重要である.
  3. 講義あるいは宿題・レポート添削におけるALの促進を進めるための支援体制を強化してほしい.
  4. 少子化に先立ち,今後受け入れる学生像が見えない.

(2)改善策の提案

  1. 学生のレベルを考えると,系統的な基礎教育に重点をおき,基礎教育の修得による成功体験の積み重ねにより,自己効力感を向上させ,その後,技術と直結した応用研究の素晴らしさを学生に紹介することにより学生は学習目標を持つようになると考えられる.そのためには,入学時の人生のターニングポイントで反転講義を体験させ,大学では主体性を持って学ぶものであることを修得してもらうことが重要であると考えられる.1年生の数学,物理の反転授業の導入を進めて欲しい.
  2. 反転授業等で講義中の支援を行うファシリテーターや宿題やレポート等の添削を行うTAの利用を進めて欲しい.
  3. 同上
  4. 工専卒学生の3年生編入,社会人の受け入れ,ならびに,留学生の増員など,学内運営と一体化させ前もって教育強化を実践できるように組織的に取り組んで欲しい.

3.JABEE自己点検表による点検結果(前期・後期)

JABEE自己点検表を利用して,機械工学科の教育の室保障の点検を行った.前期,後期とも科内の教員の意識改革の一環として役に立った.前期に自己点検表から改善すべき点が確認できたので,以下の点が後期に改善された.

  1. JABEEの教育到達目標との整合性確認を行い,機械工学科の教育目標の改善を行った.
  2. JABEEの教育到達目標との整合性を示した表が機械工学科のHPに掲載された.
  3. 評価のイメージが機械工学科のHPの前面に掲載された.
  4. 卒業研究ルーブリックを作成し,機械工学科のHPに掲載した.
  5. 総合評価方法を作成し,機械工学科のHPに掲載した.試行的に今年の卒業生の総合評価を行い,評価方法の検証を行う予定である.

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