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機械工学科:平成28年度後期分の授業改善アンケート集計結果と改善対策について

平成28年度後期分の学科授業改善アンケートの集計結果を分析し,その改善対策をまとめましたので,報告いたします.自由意見につきましては下記のリンクからご覧いただけます.(参考:機械工学科の教育改善について)

1.学科としての教育改善の報告

(1)アンケート分析結果

平成28年度後期の授業改善アンケートの評価より,問題は無く,学生の満足度が高いことが確認された.しかし,自ら学ぼうとしない学生が存在し,公式や知識の丸暗記はできるが,応用できないことが問題として取り上げられた.また,授業形式として,公式に数値を代入させて,自信を持たせるだけでなく,考えさせながら解かせることの重要性と,教育方法の改善により現在の教育の質のレベルを維持することが確認された.

(2)アンケート公開方法

例年通り,機械工学科のHPに本報告結果,アンケートの集計結果と自由意見の回答を掲載する.

(3)学科の教育改善検討会議の概要報告

平成28年12月~3月の期間中にシラバス検討会議を系統別に行い,受け入れ学生のレベル,教育到達目標,成績評価方法,授業内容,および,試験問題のマッチング確認を行った.

(4)学科の教育改善内容

  1. JABEEの受審を来年度行うので,JABEEの審査基準に合わせた教育改善を実施した.
  2. JABEEの受審に向けた資料収集と作成を進めた.
  3. JABEEの受審に向けて,総合評価方法を確立し,学生の履修支援のために利用するとともに,総合評価結果の構築を行った.
  4. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの工作機械のリニューアルを進めた.
  5. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの新規職員の採用を進め,機械工作実習の演習科目数の維持に努めた.
  6. 物理学教室と協力して,物理学演習の開講を実現し,学生の主体的な学習時間の増加を促進した.

(5)今後の教育改善の具体策

  1. 1.自ら学ぶ学生を養成するために,アクティブラーニングを促進していく.
  2. 教育の質向上のために,クラス担任ガイダンス時に“人材の養成及び教育研究上の目的”および“学習・教育目標”をクラス担任から学生に周知する.
  3. 総合評価方法を.学生に周知し,学生の系統的な履修を促すための資料となるように利用していく.
  4. 卒業研究ルーブリックの利用を促進していく.
  5. CAP制導入の影響を引き続き観察する.
  6. TAP制導入の影響を引き続き観察する.
  7. クォーター制導入の影響を観察する.
  8. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの工作機械のリニューアルを進める.
  9. 関係学科と協力して,ものつくり支援センターの新規職員の採用を進め,機械工作実習の演習科目数の維持に努める.
  10. 数学教室との連絡調整会議にて,学生の主体的な学習を支援するために数学演習を開講できるように調整している.今後は,実現に向けて進めていく.

2.工学部教務委員会への提案

(1)共通問題の指摘

  1. 学生の修学・就業意欲が年々低下していることが懸念される.また,入学生の学科専門科目との適性の欠如が年々顕著になっている.
  2. 研究と教育の両立のためには,年間を通じた学会への参加や研究思考の継続が重要である.
  3. 講義あるいは宿題・レポート添削におけるALの促進を進めるための支援体制を強化してほしい.
  4. 少子化に先立ち,今後受け入れる学生像が見えない.受け入れた学生と本学が目指す研究レベルで活躍する学生像のギャップをどのように教育して解消するのか議論されていない.
  5. 今年の卒業生の成績表を確認したところ,履修の仕方として,
    ・低学年時の未取得選択科目は履修せず,学年配当科目を履修する.
    ・3年時の専門選択科目の履修は避け,比較的単位取得しやすいと予想される2年時の
     専門選択科目の単位取得を優先する.

    傾向が確認され,専門分野の系統的履修が行われていなかった印象が強い.CAP制導入とクォーター制導入により,学年をまたいだ履修登録ができなかった可能性が高い.なお,比較的不可科目の少ない学生は系統的履修を行っていた.

(2)改善策の提案

  1. 学生のレベルを考えると,系統的な基礎教育に重点をおき,基礎教育の修得による成功体験の積み重ねにより,自己効力感を向上させ,その後,技術と直結した応用研究の素晴らしさを学生に紹介することにより学生は学習目標を持つようになると考えられる.そのためには,入学時の人生のターニングポイントで反転講義を体験させ,大学では主体性を持って学ぶものであることを修得してもらうことが重要であると考えられる.1年生の数学,物理の反転授業の導入を進めて欲しい.
  2. 3. 反転授業等で講義中の支援を行うファシリテーターや宿題やレポート等の添削を行うTAの利用を進めて欲しい.
  1. 受け入れた学生を本学が目指す研究レベルまで教育するためのカリキュラムをビジョンを明確にしたうえで検討してほしい.
  2. 専門科目の合格率が40~60%の学生の専門科目の系統的履修を考えると,時間割の配置をよく検討する必要があるが,現実問題として実験室や演習室による開講時限の制約の問題があり,対応できない.クォーター化を進めるとともに,専門の系統的学習の促進を行うために,教室,実験室,演習室の増築を進めてほしい.

3.JABEE自己点検表による点検結果(前期・後期)

前期は,JABEE自己点検表を利用して,機械工学科の教育の質保証の点検を行った.後期は,来年度のJABEE受審を決定し,受審に向けての準備を進めた.

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