掲載中の卒業研究テーマ
CFRPを表面板に用いたハニカムコアサンドイッチパネルの圧縮疲労メカニズムの解明
ハニカムコアサンドイッチパネルの研究
粟生敏樹 石黒和希 大崎秀一 小澤勇介 岸柚紀 赤石浩毅(院生) 山縣森(院生)
足で踏んでも壊れない! ハニカムコアサンドイッチパネル
ハニカムコアサンドイッチパネルとは蜂の巣状のコア材を上下から表面板となる二枚の平板で挟んで接着したものです.図にハニカムコアの写真を示します.ハニカムコアサンドイッチパネルは容積の95%以上が空気で構成されているため非常に軽量のため,航空機や鉄道の内外装,機械部品などに用いられます.また,パネル全体に一様な力が作用する場合は一つ一つのコアが力を受け持つので衝撃吸収性に優れており,足で踏んでも壊れにくいです.しかし,おもりを落とした場合など局所的負荷に対しては表面板とその下のハニカムコアのみで支えられることになるため,全面圧縮時よりも弱い力で変形しやすく,ハイヒールで踏んだ時は壊れやすいです.
そこで私たちは,局所的負荷に着目して研究を行っています.研究方法は,まず私たちでハニカムコアサンドイッチパネルを作り,おもりを落としたり,ゆっくり局所的な力を与えたりして,実験を行っています.また,目的に応じてパネルを2枚重ねたり,円筒状のコアを用いて実験を行い,力や変形量などを様々な機器を用いて測定し,ハニカムコアサンドイッチパネルの性質を評価しています.
チーム材力のメジャーテーマ ハニカムコアサンドイッチパネル
私たちは,ハニカムコアサンドイッチパネルというひとつの材料に対して多くのテーマを持って研究を行っています.したがって自分のテーマ以外の内容についても積極的に勉強できる機会も多くあります.また,それによりハニカムコアサンドイッチパネルについて様々な切り口から解析することを目的としており,多くのテーマの研究成果から,用途として用いられている鉄道や航空機の内外装,機械部品などから社会の役に立つよう研究しています.実験に用いるハニカムコアサンドイッチパネルは材料から私たち自身で製作しているので最初から最後まで実験に関わっていると実感でき,実験へのやりがいを感じることができます.また軽量にも関わらず,実際に足で踏んでもなかなか潰れない所に魅力を感じて,材料力学研究室のハニカムコアサンドイッチパネルを用いた研究をしたいと思い,この研究テーマを選びました.
研究室での生活は,テーマを超えて親密な関係をもち,研究以外の話題でも研究室旅行や体育祭や定期的に行われる飲み会など盛り上がる毎日を送っています.同じ研究室でハニカム以外のテーマに取り組んでいるメンバーもいるので,新たな見解を生む足がかりにもなり,勉強の毎日となっています.
教員からのひとこと【大塚年久先生】
学部3年までに学んだ知識を生かして,試験片の実験装置の設計・製作,実験結果の整理と考察,数値シミュレーションを駆使した解析など,学生の個性に応じた様々な研究が展開されています. 実際には1~2人程度で行う個々の卒業研究テーマとして独立してますが,他のテーマに携わっている同級生や先輩となる大学院生とも積極的に情報交換できる雰囲気が魅力の1つでもあるようです.
高容量二次電池における熱サイクル疲労損傷メカニズムの解明
鶴田龍也 鉄浩明 長谷部聖
毎日使うスマホや車のバッテリー,繰り返し使うとなぜ劣化するのか
現代社会において,リチウムイオン電池に代表される高容量二次電池は,スマートフォンのバッテリーなどに利用されており,人々の日常生活を支えるためには無くてはならない存在になっています.従来のアルカリ乾電池のような一次電池と比べて,充電することで繰り返し使用できることが二次電池の利点ですが,充放電の繰り返し数には限度があり,電池としての寿命があります.二次電池の劣化(容量の減少)の原因については,これまでにも多くの研究がされてきました.しかし,電池内部で生じた物理的な損傷による影響についての研究は非常に少ないのが現状です.そこで,本研究テーマでは,電池内部に発生する”熱応力”とそれによる電池の劣化を研究対象としています.ごく一部の例外を除き,物体は加熱により温度が上昇すると体積が増加します.このことを熱膨張と言いますが,その膨張の度合(熱膨張率)は物体によって異なります.この熱膨張率が異なる物体同士を接着し,加熱すると,異なる度合で膨張しようとするので,二つの物体の間で力が発生します.この力のことを熱応力と言います.二次電池の構造は,正極とセパレータと負極を何層にも重ねた積層構造になっており,また電池を使用すると,通電加熱により,電池の温度が上昇します.異なる物体が積層されたものが加熱されるので,電池内部では熱応力が生じることになります.この熱応力が繰り返し生じることにより,電池内部がどのような損傷を受けてどのように劣化するのか,ということを解明するのがこの研究の目的です.
始まったばかりの研究,仲間と一緒に
この研究テーマはまだ始まったばかりなので,過去のデータも無ければ実験方法も確立されていません.また,ほとんど研究されていない分野なので,過去の研究論文を参考にすることもできず,なにもかも手探りの状態から研究を進めていくことになります.しかし,それでこそ研究をする意義が大きく,大変ですがやりがいを強く感じられることがこの研究の魅力だと思います.
卒業研究としては,先生に指示を仰ぎながらも,基本的には学生が主体となって,実験方法を考えたり,その実験に用いる装置を設計,製作したりして進めていきます.この研究テーマはメンバーが3人いるので,実験に必要な機器を注文するため企業と連絡を取る発注担当や,設計した実験装置を図に起こす製図担当,研究報告会の資料を作成する担当など,その時々に応じて作業を分担しています.担当とは言ってもその当人だけで作業を進めるわけではなく,常に3人で相談し,情報を共有しながら研究を進めます.
研究室の他の研究テーマの仲間とも研究について知恵を貸し合ったり,研究報告会が終わるたびに飲み会をしたり,研究室旅行に行ったりと,和気藹々とした雰囲気で楽しく研究をしています.
教員からのひとこと【大塚年久先生】
日本学術振興会の平成28年度科学研究費助成事業に本研究が採択されました.今後の日本のエネルギー供給安定化に向けて,その一翼を担う研究に学生たちも重責ながら非常にやりがいをもって取り組んでいます.卒業研究としては1年限りですので,全プロジェクトの中の一部を担ってもらっていますが,本研究で得た経験をもとに,社会の第一線で活躍できる技術者として大学を卒業していくことを一教員として期待しています.
CFRPを表面板に用いたハニカムコアサンドイッチパネルの圧縮疲労メカニズムの解明
梅崎誠也 山田祐希 原田優多(院生)
CFRP-HSPが疲労したときの変形の仕方を調べる
ハニカムコアサンドイッチパネル(以下,HSP)は,心材となる蜂の巣状のコア材を2枚の表面板で挟み,接合した複合構造材料です.HSPの表面板に力を加えたとき,加えられた力をこの蜂の巣状のコアが支えることによって高い強度を発揮します.それに加えてHSPは,材料の体積の95%が空洞であることからとても軽量です.HSPは,軽量かつ高い強度を持つという特徴から,主に航空機等の内外装に用いられています.
しかし,HSPは局所的な荷重に弱く,繰返し力を加えられると,凹凸が形成され使用不可能な状態となり,取り換えが必要となります.床材としての使用に注目した場合,ハイヒールなどで床を踏んだ際にこのような局所的な力が繰り返し加わることが想定されるため,使用期間を長くするためには,表面板に壊れにくい材料を用いることが有効です.そこで,本研究では,炭素繊維強化プラスチック(以下,CFRP)の表面板への利用に注目し,CFRPを表面板に用いたHSP(以下,CFRP-HSP)に局所的な力を繰り返し加え続ける,局部圧縮疲労試験という試験を行っています.この試験を行い,CFRP-HSPを床材としたとき,人がその上を踏み続けることで,どのような変形を起こしてしまうのか調べることを研究目的としています.
CFRPは積層方法を変化させると,変形の挙動も変化する
CFRPは樹脂の中に,炭素でできた繊維を含有させることで,繊維方向の強度を向上させた複合材料です.この研究における特徴は,CFRP-HSPの変形挙動が,表面板に用いているCFRPの枚数や炭素繊維の方向に影響されるということです.CFRPを1枚だけHSPの表面板としたときと,複数枚のCFRPを重ねて表面板としたときでは,変形量の大きさに違いが生じます.また,CFRPを同じ枚数用いるときであっても,同じ繊維方向を持つCFRPのみで積層させた場合と,異なる繊維方向を持つCFRPを積層させた場合とでは,変形量の大きさに違いが生じます.そのため,CFRP-HSPに繰り返し力を負荷したときの変形量の違いを調べることによって,より長期間使用できるCFRP-HSPを開発することができます.本研究は,この長期間使用できるCFRP-HSPを開発することで,航空機のコスト削減等の社会貢献ができる可能性を持つ研究であると言えます.このように,表面板に金属材料を用いるのでなく,CFRPという複合材料を用いることで,積層枚数,積層構成を自分達で自由に設計し,より優れたパターンを発見できるということが,本研究の面白みであり,最大の魅力でもあります.
教員からのひとこと【小林志好先生】
未知の現象の解明に試行錯誤を繰り返しながら,自分たちでしか知りえない最先端の研究を行っているという自負が学生たちを本研究に駆り立てているようです.学生の自由な発想を大事にしながらも,卒業研究を通じて学生たちが日本の産業を最前線で支える一流の技術者になれるように,工学的見地に立った実験計画,緻密な現象観察,論理的思考に重点を置いて,本研究の指導にあたっています.
疲労メカニズムに着目した寿命予測法の開発
青木拓海 日比野晟悟 武川航平 山口翔太郎 張替一希(院生) 小林俊介(院生)
チームとして疲労寿命の予測法の開発を行っています
針金を何度も折り曲げると壊れてしまうように,車などの機械も使い続けるとヒビが入り,やがて壊れてしまいます.これを疲労破壊といい,ヒビが入ってから壊れてしまうまでの寿命を疲労寿命といいます.これを正確に予測することができれば,構造物の設計,適切なメンテナンスの時期の設定などから,信頼性の向上,ムダなコストや時間を省けるなど,非常に重要です.現在,実際の現場では単純で簡単な方法を使って疲労寿命の予測をしています.しかし,この方法は複雑な力や振動の場合には正確に寿命を予測することができません.
そこで私たちの研究では,疲労寿命を正確に予測するために,疲労破壊が起こる仕組みを詳しく調べ,もっと正確に予測できる方法を考えています. このテーマの特色として,金属疲労は機械工学の知識を広く深く必要とするので大変ですが,どんなメーカーでも必要とされる知識です.また,金属の塊から試験片を作ったり,1µm(0.001mm)まで見える電子顕微鏡を使ったり,大学内にある様々な設備を使うことができます.工場でも研究所でも理系の仕事に役に立つ技術が身に付きます.そして,作業工程が多いこと,必要な知識が広いことから,テーマ内の仲間とともに役割分担をし,理解の確認を行い,チームとして同じ目標に向かうことで,団結力や統率力,サポートする力などの社会人として必要な基礎を身に着けることができます.
研究室だから学べる知識や技術,経験があります
私たちは,学問として面白く,専門職には大いに役立ち,それ以外の分野でも広く応用が利くことから,材料力学のこのテーマを選びました.特にこのテーマは多くの装置・人々との関わりが強いです.
私たちの研究の実験で使用しているアルミニウムの試験片は実際に自分たちで1から作っています.1本の長い棒材を大学内にある機械を操作し,加工して自分たちで作成していきます.ものが出来ていく過程は見ていても,作っていても楽しいものだと私は思います.また,複数人で分担し協力し合いながら作っていくので,ものづくりが好きな人はやりがいや醍醐味を感じられると思います.そして実験が終わった試験片を電子顕微鏡で観察します.普段,何気なく見ている金属ですが,拡大して見てみると肉眼では見えないような,いつもとは違う見慣れない世界を見ることができます.
そして,この研究では多人数のチームとして作業を行うので,協力して効率よく作業を行う能力も養うこともできます.チームで作業する場合,自分以外の人の能力を知ることも必要であり,実験の手順が曖昧な人,研究内容の理解が十分でない人などお互いをフォローしあい,その中でも自分が率先して作業をできるところは,適切な指示をし,分からないところをカバーしあうなどして作業を進めていけます.これは社会にでてからも大切な能力です.研究室では物理や数学などの学問以外のことも学ぶことができます.
教員からのひとこと【小林志好先生】
航空機の設計に限らず,材料の疲労を考えることは機械設計全般に無くてはならない要素となってきました.実験結果が出るまで数日から数週間かかり,現場レベルの実験計画・実施・解析が要求される本研究に,学生たちは誇りをもって取り組んでいます.毎年4名程度が本研究テーマに一丸となって携わっており,本研究を通して,協働力を兼ね備えた機械系技術者となって卒業していっています.
電磁場逆解析による配管減肉部の位置および肉厚の非破壊同定に関する研究
大沼友哉 関根康介 山本晃大 芦澤勇暉(院生)
電流で配管の薄くなっている箇所を見つけよう!
近ごろ,産業構造物の老朽化や整備不良による事故が多く発生しています.構造物の事故防止や長寿命化において,特に重要なのが配管の管理です.配管に液体や気体が流れると内側から少しずつ削れていって,液体や気体の漏れ,配管の破裂の原因となってしまうことがあります.配管がそうならないように管理することは,構造物全体の事故防止や長寿命化を図る上で,とても重要なのです.そのために,配管の肉厚を管理し,薄くなっている箇所を探し出し,老朽化した箇所の交換を行い,健全な状態に保つことが必要です.
そこで,私たちが研究していることは配管に電流を流して,それによって発生する磁場を測定することで,配管を切断することなく,薄くなっている箇所を見つけ出そうという研究です.配管に電流を流すと配管の厚さによって流れる電流の量が変わってきます.つまり,磁場の大きさも変化するため,その特徴を活かして,配管が薄くなっている箇所を見つけ出せるというわけです.
ちなみに,今現在,主に実社会で配管の厚さを探し出す方法として使われているのが,超音波や放射線を使ったものがあります.しかし,これらには問題点があって,超音波は,配管の表面の凹凸やさび等に影響を受けやすいこと,放射線は使用することが危険といった問題があります.しかし,電磁場を用いたこの研究は,この問題に対して影響がないものなのです.
機械を学ぶことだけが「機械工学科」ではない!
私たちがこの研究を選んだ理由は,実際に起きている社会問題と研究内容のつながりがイメージしやすかったからです.特に研究テーマ名である「配管減肉部の位置および肉厚の非破壊同定」の配管,非破壊同定という言葉は,実際に耳にしたことがあったため,わかりやすく,研究を進めていくうえで理解を深めやすいテーマだと思いました.本研究では,”配管”という身近なものを扱っているため,身近なものに関心を持っている人にオススメです.
このテーマの研究対象は電磁場であり,機械科の勉強内容とは少し異なっていますが,実際に取り扱う機械を見てみると,自動車や建設機械など,電気を利用しながら使われているものばかりです.したがって将来機械を取り扱うことを考えると機械工学以外の学問にも触れてみることは,大切だと思います.すると,違った視点から機械を見ることが出来るようになるため,機械工学科で学んだことがどんなことと結びついて,どんな風に社会に活かされているのか考えるきっかけにもなると思います.
研究の面白さは,計算や理論で推定できることを,実際,実験でその通りに出てきたときに感動があります.逆に計算や理論通りに出てこないときにも,多くの場合,何らかの原因があります.その原因を突き詰めて解消できたときはとても喜びがあります.
教員からのひとこと【岸本喜直先生】
我々の身の回りにある機械構造物は補修・交換を繰り返しながらも,見えないところは今から50年以上も前の高度経済成長期に造られたものが多く残っています.本研究に携わっている学生たちは老朽化や整備不良による事故とは無縁の社会を実現したいとの使命感に燃え,学部3年生までの授業で修得した機械工学の知識を基礎にしながら,機械工学に留まらない様々な周辺技術を積極的に吸収しようとする意欲に満ち溢れています.
固有振動数変化を利用した逆解析による異種金属を用いたボルト締結体の締付力の同定
秋澤弘晃 東海林薫 新妻基(院生)
触れずに調べる ボルトの締付力の非破壊同定
現在,様々な分野で地球温暖化に対する対策が行われています.中でも自動車業界においては,CO2排出量削減のために車体ボディの軽量化に対する取り組みが行われています.特に,部分的に軽い金属を用いたマルチマテリアル構造が注目されていますが,これには異なる金属同士を結合させる技術が必要です.しかし,異種金属同士を接合する場合,一般に広く使われている溶接だと接合面に脆弱な化合物ができてしまうため,それらが生じないボルト締結(機械的結合)が有効だといえます.ボルトを用いた締結は扱いが容易で様々な用途に扱えるといった特徴がありますが,ボルトが対象を締め付ける力(締付力)が過大であると,ボルトや対象物そのものが変形,破損するといった問題があり,逆に締付力が過少であると,ボルトがゆるんでしまうといった問題があります.そのため,ボルトの締付力を正確に把握することは非常に重要であるといえるでしょう.
本研究ではそんなボルトの締付力を,非破壊検査(対象を壊さない検査)にて調べることを目的としています.具体的には異種金属締結体に対し,実際の実験とコンピュータ上のシミュレーションを通して,固有振動数というパラメータからボルトの締付力を同定する手法(逆解析手法)を検討しています.
地道な努力がもたらす達成感 解析と実験,三人四脚で頑張っています
本研究は基本的に実験担当と解析担当に分かれて作業をしています.実験担当は片手で持てる程度の試験片を,インパルスハンマという道具を使って軽く叩くことでデータを取得しています.試験そのものは比較的単純ですが,研究の初期段階では締付力を測定するための測定具(ひずみゲージ)が何度も千切れてそのたびに貼り直したり,ボルトがなかなか締まらずにしまいには力に耐えきれず万力のほうが壊れるなど,一筋縄ではいきませんでした.うまく進まなかったときは泊りがけで実験を行うこともあります.解析担当はコンピュータにて解析を行いますが,解析の準備をするのに非常に時間がかかり,エラーやフリーズ,うまく吐き出されないデータに一喜一憂します.
しかしながら,実験値と解析値を合わせて推測通りの結果が出たときや,地道な努力の結果が目にわかるようなきれいなデータとして返ってきたときの達成感は大きいです.もちろん,実験と解析,どちらか片方だけが上手くいかないこともありますが,実験,解析の両面で互いに協力しながら研究を進めています.
教員からのひとこと【岸本喜直先生】
逆解析という言葉は受験生の皆さんにとって馴染みの無い言葉かもしれません.逆解析とは急速に発展したコンピュータ技術を駆使して,導き出された結果から原因を探る手法のことを言います(これに対して,従来の数値シミュレーションの使い方を順解析と呼びます).本研究は逆解析を応用して,ボルトの締付力の簡便な測定方法を提案しています.すごく簡単だけど奥が深い,そんな研究に学生たちは実用化に向けて取り組んでいます.